2017年12月31日日曜日

来年に向けて2017年を振り返る

三女も増え、5人家族になりました。


 今年を振り返って、良かったと思うことは「身近な物に気付く」、「30代でリタイアする」大事さに気づけたこと。
固定概念を取っ払ったら、身近にあるものの価値に気づける。
「廃材」や、「ゴミ」と言われるものも、捉え方、表現の仕方で、価値を持つものに変わる。

岡山県玉島の「IDEA R LAB」は「ゴミ」を問い直すきっかけをくれた
写真:IDEA R LAB
 写真:IDEA R LAB
写真:IDEA R LAB

今年から有安オートで始めた「オープン図工室」で、実践し、それは確かなものになりました。
植木鉢、フォトフレームに、水筒、キッチンワゴン、BBQコンロ。今、石黒さんと庭に作った小屋も廃材ベースで作ってます。
廃材利用のキッチンワゴン

ドラム缶で作ったBBQコンロ
 家作りの現場、奥が廃材利用の小屋
来年もゴミのリサイクルのされ方を研究したり、自分のライフスタイルをベースにした有効活用法なんかを探りたい

循環的なライフスタイルというテーマでは1年前から実践しているコンポストトイレ。
カミングアウト感があるけど、話していると結構興味を示す人が多い。
決定的だったのは写真家、伊沢正名さんとの出会い。
11月に呼子で講演のイベントがあると聞き、お会いすることが出来た。

確か、伊沢さんを知ったのはこの記事だったと思う。

そもそも、この手の堆肥などに興味をもったのは、四井真治さんの「土とつながる知恵」という絵本をたまたま平戸図書館で手に取ったからだった。
トイレも手回し型から、介護用トイレ+堆肥場へと変わり、自分の生活スタイルにフィットして来た。

トイレや水、ガスや電気、生活を支える道具やゴミなどなど。
これら、自分の生活の根幹となっているものが、実際にどうやって出来上がり、どういう末路になっていくかを、知ることは、循環型社会には必要不可欠だと思う。

平戸大橋公園での清掃活動の時の写真
争いや、社会問題などは、それらに関心がなかったり、他人任せになったりすることに起因することが多いと思う。

家を作ろう!と言う発想も、そういう生活の基盤を、自ら作り、理解を深めたいと思ったから。
まだ、小屋と整地と遣り方くらいしか出来てないけど、水も引いたし、ソーラーパネルも設置出来たので、来年は本格的に、予算300万の家、作ってきます。
記念スべき1回目の家造りにて。石黒さんと

今年、思ったことで、30代までにエネルギーや、家、食料生産(農業や狩り)などの生活の基盤をあら方、作ってしまうことは必須では?と思った。

経済成長期では、リタイアしてから、人生を、楽しむことが割りと標準みたいだったけど、経済が飽和している今の時代は、それを30代からやった方が良いと感じる。
そしたら、子育ても、しっかり子供に向き合えるし、楽しめる。
仲間や地域との繋がりにも時間がさける。

何も「働かない」という意味ではなく、ローン組んだりしてまで、「仕事」するのではなく、余裕を持った暮らしを実践するということ。
それは、金銭的な余裕を指しているのではなくて、お金に頼らない生き方を実践していく、と言ったほうがわかりやすいかも。

たぶん、こういうふうに考えるようになったのは水野和夫さんの本に出会ったから。
2017年の一番印象に残った本だと思う

会社とは、経済活動とは何か、見つめ直す良いきっかけになった。

仕事というか、自分の会社、ISOLA株式会社ももっと、「より社会が良くなる方に向かうために活動する会社でありたい」と思うようになった。
何年か前から地域貢献などはやっているのだけど、2017年はISOLAの機材を提供して、イベントの電力をソーラーで賄おう!という趣旨のこともやった。
夏、離島での子供キャンプで、ソーラー電力の映画を上映しました

自然エネルギーで上映し、無料で映画を見れるイベント「太陽と星空の映画会」も主催した

このブログでも書いているけど、やはり、夏の鹿島浜のビーチクリーンアップのイベントの音楽の電力などをソーラーでやるという、あのイベントは色んな意味で心に残っています。
お手伝いできてよかったし、参加してよかった。
ビーチもきれいになった
根獅子の隣の浜。鹿島浜
DJやライブイベントの音楽に使う電力をまかないました

2018年からはもっと広い意味で会社を使って自分の回りを良くしたり、叶えたい未来を表現したりしていきたいと思っています。
「移動分野における循環型社会を実現する」というのが、設立当初の会社のミッションを、もっと拡大して「循環的なライフスタイルを提供する」を目標にしていきます。

そして、2017年から実行していた、具体案「内部留保資金を300万円で維持する」を維持していくつもりです。

それ以上に浮いた分のお金は、今年の11月に行ったイベント「Talk!BOX」のように、地域や、自分の繋がりに投資していきたいと思っています。

お金を貯め込むよりもそちらの方がさらに良い資産となっていくと考えています。




Talk!BOX2017 山口県の阿東の方との交流
みなさんが行なわれている「持続可能な地域を作る活動」の紹介をしていただきました。





来年も家族で楽しみながら、循環的なライフスタイルを構築していこうと思います。
捨てようと思っていたTシャツに娘達が書いてくれた絵。たまに着てます

2017年8月1日火曜日

本来のお祭りとは、地域を好きになって、愉しく暮らすとは。

土日の平戸の鹿島浜での、ビーチクリーンアップパーティーの余韻に浸っています。
本当に楽しかった。



佐世保のアーティスト集団「桃源郷」のセレクトした音楽が浜にガンガン鳴り響く中、吉居君と、ステージの上で、

「平戸サイコー!!」

って叫んだ!
昔の平戸から想像できんかった。みんなのおかげで本当楽しくなったって話した。

音楽は本当に気持ちよく、青い海の先まで響いてた。



自分たちのポジティブな思いが、暮らしや行動になって、目に見える形になったんだと、そこで実感した。
みんなで、愉しい地域を作っていこうぜ、って指し示したわけではない。
みんながそれぞれに楽しいことをやって、形になってきた。


本来のお祭りは、こういう形だったのだと思う。
みんながそれぞれに出来るものを持ち寄って、その場所を愉しくする。
楽しいこと、嬉しいこと、願いを共有する。


来場者数や、売上なんて、本当は関係ない。

補助金も必要ない。

やらされている感なんて、微塵もない。


みんなが必死にやっていたからだと思うけど、ビーチクリーンアップの時の写真を撮影してなかったし、Facebookにもあまりアップされていなかった。

たぶん、総勢30人くらいかな。
老若男女、海外の人も3人くらいいて、みんなで、漂流物はもちろん、砂に埋まった漁網や、色んなゴミを取り出した。
砂の中からゴミを掘り出すと、変な小さな虫が跳ねながら、うじゃうじゃ湧いてくる。
気持ち悪いし、砂は飛び散るし、汚れる、最初は気になってたけど。うわぁーって。
けど、途中からどうでも良くなってきて、この虫達も循環の中で、そのゴミを自然に返そうとしているんではないかと思えてきた。

実際に軽トラ3台分くらいの「燃やせないゴミ」が出た。
燃やせそうな木くずや流木は、再利用したり、その場で炭にして浄化出来る資材にした。
から、燃やせないゴミだけでそれくらい。

まぁ、それがどうだ!って話ではないんだけど、綺麗になった浜は本当に素晴らしかったし、「俺たちが綺麗にした」って気持ちだけで、その場所にさらに思い入れが出来たのは、自分だけじゃないはず。

そのポジティブな気持ちの変化がとても大事だと思う。

イベントは、大掛かりな告知もしてなかった(間に合わなかった)けど、たまたま来た人たちも含めて、たくさんの人で楽しい空間を共有できたと思う。
なにより、このイベントに関わって、一緒に「祭り」をした人たちが楽しめていたことが一番良かったのではないかと、個人的に思う。
それが一番幸せで、この場所にとっても一番良い状態だと感じている。

僕も自然エネルギーの電気供給という役割が出来たし、なにより、娘2人と一緒にキャンプしたり、海で家族で遊んだり。良い思い出や経験を作れて本当に良かった。


鹿島浜、みなさんも遊びに来てね。


思い出の写真たち























2017年5月26日金曜日

循環型をデザインする

最近、やはり、持続可能ということに焦点を当てることが重要だなと感じています。
循環型をデザインして行こうと思った経緯を書いてみました。
オープン図工室でも、こういった概念を少しずつ取り入れていけたら良いなと思っています。

目次
ー 名古屋での1冊の本との出会い ー
- 藻谷浩介さんの講演会 ー
- 持続させていくということ -


ー 名古屋での1冊の本との出会い ー

「エコデザイン」 著:浅井治彦・益田文和

僕がこれから創造する方向性を、はっきりと照らしてくれた。
運命的な本でした。
僕の会社は『移動分野における循環型社会を実現する』をミッションに掲げている。
この本に出会って、電気で走るから良いというだけでなく、もっと深く踏み入って、素材から、使われ方、廃棄まで、循環型を考えるべきだと思わされた。
良い気づきをくれた。

4月の全国キャラバン中に、名古屋のデザイナーさん、黒川さんのお宅にお邪魔した時のこと。
色々と話しながら、たまたま本棚の本が気になって、手に取ったら、気軽に貸してくれました。
本の中にはエコデザインの手法や考え方、アプローチの仕方、事例集などなど。
デザインというと、なんとなく、「設計」とか、「デッサン」みたいな「色や形」に目が行きがちだけど、「思想」や「問題解決へのアプローチ」が広義の意味だと知った。
訴えたいアイディアや考えなどの根本的なものが無い、表面的なキレイさだけでは、本来の「デザイン」からは離れてしまうのだと、気付かされた。

運命的に、この名古屋の2日前くらいに、訪れた山口県の阿東で別の方との話題に上った、インドネシアのデザイナー、シンギーさんのことも書かれていた。
著者の一人の方が山口県でデザイン事務所の方だった。
つながりってすごい、、運命的なものを感じずにはいれなかった。

そういったこともあって、オープン図工室「ひらめき」のアイディアが具現化した感じです。構想はあったけど、こういう刺激が元ではっきりとしたコンセプトになった。

廃材や身近なもので、欲しいものを作ろう!ーオープン図工室「ひらめき」


- 藻谷浩介さんの講演会 ー


「里山資本主義」の著者、藻谷浩介さんの講演会が先週、地元でありました。

与論島の人口の話しがちょっと僕の中で、新しい概念を産んでくれた。
子供が増えると嬉しいと思っていたけど、先々の人口推移を考えれば、緩やかに「横ばい」になっていくことが良いのだと、気づいた。
講演の最後の方で、僕も平戸の事例発表をしました。

平戸の頑張っている若手の4組を紹介。
その場にいた方はほとんど、この4組を知らない方だったけど、意欲を持っていたり、新しいことに挑戦したりしている若手を見て刺激をもらったみたい。
反応、よかったです。
僕も仲間のこと、取材してわかったところもあったし、何より、知ってもらえて、よかった。

「気候も良くて、野菜もよく育つ、海は綺麗だし、魚もうまい、文化もある、畑でも1枚かりて、やろうと思えば、最低限、食べることも出来る。
都会ではそんなライフスタイル、やりたくても出来ない。
お金を持っているうちはいいけど、それを常に維持していかないといけない。」

藻谷さんのイメージって、毒舌、批判、バリバリの経済パラダイムかと思っていたけど、数字では測れない幸福感とかも、言葉の端々から感じられて、僕は講演会後の方が親近感がわきました。

- 持続させていくということ -

経済ではなく、共生
効率的ではなく、効果的
成長ではなく、持続

この動画がわかりやすくていいです。greenzで以前紹介されていました。
https://youtu.be/9GorqroigqM

日本も、経済的にも成長したし、消費し続けること、成長し続けることから、そろそろ降りて、いかに持続させていくか、ということに焦点を当てるべきだと、僕も思う。
その手法として、循環型を取り入れていきたいと。

それは今の生活形態や社会的な概念に慣れた僕達には難しい挑戦かもしれないけど、それを目指していく姿を子供達に見せたりすれば、子供がスマホをするする扱えるように、子供達もそういうライフスタイルが当たり前になって、僕達が悩んでいることもするする解決するかもしれない。
大人が今、動いて、子供たちにそういう姿を見せて解決していくことは必須だと思う。


マッド・リドレーさんの「繁栄」を読んで半年前は衝撃を受けたけど、自給的な観点にはマッドさんは否定的だった。
ただ、やはりそこは経済的な指標上での話しだったと、今は思う。
持続可能なことをやっていくことが経済的に成長しないわけではないし、経済だけでは、人間は測れないと思う。

自給自足はある意味、経済成長の死を意味すると思うけど、経済成長することが必ずしも、人間には必須ではない。

だけど、資源の有効活用とかは必須。
人間の心の豊かさも必須。

だから、僕もそういう持続可能なライフスタイルをどんどんやっていいんだって、最近、後押しされた気がする。

愉しく頑張りますヽ(^。^)ノ